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ゆずには、レモンの2倍のビタミンCやクエン酸・リンゴ酸などの有機酸やフラボノイド・ペクチンなど天然成分が豊富に含まれています。
柑橘類の果実は液果に属し、柑果(hesperdinm)と呼ばれています。果実は果皮と果肉とからできています。 果肉部はじょうのうによって分かれ約10室くらいで、各じょうのうの中には、子房内壁が突起してできた多数の砂じょうがあります。 果汁は砂じょうの中に貯えられています。種子は一室に2〜3個、1果で30個前後と多いです。
5訂栄養成分表によると、ゆずの栄養成分は水分を多く含んでいます。 炭水化物(主に我々のエネルギー源となります。)は糖質とセルロースならびにペクチン質などの食物繊維を含んでいます。 しかし、たんぱく質、脂質の含量は少ないのです。また、ビタミン・ミネラル類では、カリウム・ビタミンCを多く含有しています。 その他の成分としては果実に含まれる色素、香気成分などがあります。 ゆずの成分は産地や気候によって大きく変動するので同じ場所で採集しても、その時の環境条件(土壌、気温、雨量、日照条件)などによって大きく左右されます。
5訂栄養成分によると水分は90%前後と多くの水分を含みます。 (果皮生83.7%・果汁生92%)水分は自由水と結合水に分けられ、自由水は水としての性質を表し、容易に蒸発するものです。 結合水は、たんぱく質や糖類に結合している水で分離しにくく、水分は果実のみずみずしさ、鮮度、味覚に影響する成分です。 特にゆずの果汁はポン酢、ジュースなど加工食品に使われるため、水分量は大切です。 果汁量は果実の生育によって変動し、最盛時期(果実の色が最も黄色)の時が多く、果熟になると少なくなります。
糖類では蔗糖、果糖、ぶどう糖が主である。果汁の全糖の割合は2〜5%くらいであり、 緑色果と黄色果(採集時期を異にする。)では若干の差が認められています。 食物繊維にはペクチン、セルロース、リグニンなどがあります。ゆず果皮や果肉ではじょうのう中に多く含まれ、細胞をつなぐ役目をしています。 ゆず各部に含まれるペクチンの割合とペクチンの構造から、3分の2がメチルエステル化されたものは、高メトキシペクチンと呼ばれ、 蔗糖60%以上、PH3.0付近の条件下でゲル化するので、ゆずジャムは造りやすく保存にも向く食品です。
酸は6%前後と高く、主要有機酸はクエン酸、リンゴ酸、酒石酸である。 有機酸は早い時期に形成されます。果実の成長過程で著しく増加をしめします。 酸と関係するPHは2.5〜4.5くらいの範囲です。果汁中には金属イオンを含み、それらの結合の度合いで、 酸味の刺激の強弱が微妙に変化します。酸は呈味効果だけでなく腐敗菌の繁殖を抑え、脂質の酸化分解を防止し、 金属を封鎖し、栄養的にも体内での代謝TCAサイクルに関与する重要な働きをします。
ゆずの香りは日本人に親しまれるもので、主要香気成分はリモネン、γ-テルピネン、 α-ピネン、β-カロテン、クリプトキサンチンなどがあります。 製油成分は果皮中の油胞組織中に含まれます。リモネンが約90%と多くγ-テルピネン、ミルセン、α-ピネンの順となっています。
普通のゆず果汁(5訂食品標準成分による)と60年〜80年実生ゆず果汁での成分による比較をおこなった結果は、 その時々の環境条件の要素など(特に天候など)で値は変動し、栽培地や樹齢などで高低あるものの、 平均的にも接木をしたまわることはまずなく、より高い値をしめしています。実施した範囲内において、 糖質、酸度、総アスコルビン酸(ビタミンC)量においていずれもが高い数値をあらわしています。ビタミンCにおいては 通常のゆずの1.5倍程度多い結果がでました。継続的な成分の変化を見るとビタミンCでは3ヶ月と1年ではそれほどの差はありませんでした。 甘みをあらわす糖度においても接木よりも高く、しかも樹齢が増すほど値が高くなりました。 また、香りについては、官能検査を実施した。香りについても10人中10人が強いと判定しています。 これは平成13年に放映された「はなまるマーケット」内での小川香料の実験結果でも評価されていました。
従って、ゆずの特性である香りの強さ・酸度・糖度・ビタミンCの多さなどで比較すると接木<実生<枯木の順になっていいると 言えるでしょう。このことは接木ゆずがカラタチなどの台木の影響を受け、接穂品種の遺伝的特性は維持されるものの本来の実生ゆずとは栄養的変異を うけているのに対して、枯木ゆずは本来のゆずの性質で樹齢を重ねるごとに根も深くなるため地中から吸い上げる成分が豊かで、長い風雪に耐えた果皮は 厚くそのため、香りや栄養成分が高く凝縮していると思われます。実生で樹齢を重ねるほど(枯木ほど)本来のゆず品種の特性を伝えていると言えるでしょう。